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資金繰りの味方:ファクタリングサービスの徹底比較​ 後編

目次

​​前編の簡単なあらすじ ​ 

​​前編ではファクタリングサービスの概要と特徴、及び各サービスの違いについて解説しました。​ 

​​後編では、概要を抑えた上で、実際にどのファクタリングサービスを受けるのが良いのか判断する際の選び方のポイントと、選ぶ上で気をつけておかなければならない注意点について解説していきます。​ 

ファクタリングサービスの選び方のポイント  

​​適切なファクタリングサービスを選択することは、企業の健全な資金繰り​や​経営の安定​のために重要な要素です。 

​​サービスの選択にあたっては、手数料率、審査・入金スピード、最低買取額、サービスの種類など、多くの要素を考えましょう。また、自社の経営状況や売掛金の状況に合わせて、最適なサービスを選択してください。​ 

利用限度額を調べる ​ 

​​ファクタリング会社ごとに利用限度額があります。もしあなたが1億円の売掛金を所有していても、利用上限額が1000万円のファクタリング会社を使用すると、最大調達金額は1000万円となります。​ 

​少額の利用に特化したファクタリング会社は、最高額を数十万円や数百万円に制限することもあり、大規模な資金調達は不可となります。​ 

​​大規模な資金調達が必要な場合、利用上限額が大きなファクタリング会社を選びましょう。​ 

​​ファクタリング会社には、数億円まで資金調達可能な会社も存在します。ただし、​高額な資金調達は多くの場合、法人に限定されているため注意が必要です。 

できるだけ複数の見積もりをとる 

1つのサービスだけを見て選択するのではなく、複数のサービスから見積もりを取ることで、より良い選択が可能になります。 

各ファクタリング会社の以下の項目を比較検討してください。 

・手数料 

・審査速度 

・掛け目 

・契約内容 

・利用限度額 

・リコース、ノンリコース 

・入金のスピード 

・過去の取引実績 

さらに、対応の質を事前に確認することで、信頼性や安心感を考慮に入れた上で、最適なサービスを選ぶことができます。 

手数料を調べる 

一般的に、ファクタリングサービスでは、売掛金を買い取る際に手数料が発生します。手数料が高くなると、調達できる資金額も少なくなってしまいます。 

ただし、手数料だけを基準にサービスを選ぶのではなく、他の要素(審査のスピードや利用限度額など)とバランスをとりながら選定することが重要です。 

償還請求権の有無を調べる  

​償還請求権(通称「リコース」)とは、売掛金が回収できなかった際に、ファクタリング会社が元の債権者から返済を求める権利を指します。​​ ​ 

償還請求権がある場合、売掛金を回収できない場合には利用者が返済責任を負うことになります。償還請求権がある場合コストを低く抑えられる傾向がありますが、売掛先だけでなく利用者の信用度も重視される審査が必要となります。 

また、審査に時間がかかるため、急いで資金調達が必要な場合には適していません。 

ファクタリング業界は近年急速に発達してきた経緯もあり、法的整備が十分とは言えません。そのため、かなり厳しい貸付条件を提示する業者もいるため注意が必要です。 

入金までのスピードを調べる 

ファクタリングサービスの最大の魅力の一つは、売掛金を迅速に現金化できる点です。会社によって申請から数時間で入金されるところもあれば、数日かかるところもあります。 

急な資金繰りの必要がある場合、入金までのスピードが早い会社を選びましょう。

一方、時間的な余裕がある場合は手数料やその他の条件を重視した選択も考えてみてください。 

審査方法を調べる  

ファクタリングサービス利用の審査方法は、サービスごとに異なるため、自社の状況に適したものを選ぶことが重要です。 

例えば企業の信用状況や財務状況、売掛金の相手先の信用状況などを詳しく審査する場合は、手数料や限度額などにおいて、より良い条件でファクタリングサービスを利用することができます。 

一方、審査が比較的緩やかな会社では、短時間での審査通過や、信用状況が十分でない企業でも利用可能です。

しかし、その反面、サービスの利用条件や手数料が高く設定されていることもあります。 

​​​ファクタリングサービスの注意点  

​​ファクタリングサービスを利用する際にはいくつか注意点があります。それらのポイント、重要性、具体的な対策について詳しく説明します。​ 

​​​取引相手を検討する  

ファクタリングサービスは、基本的に売掛金を買い取ることで資金を供給しますが、売掛金の元となる取引相手の信用状況も重要な考慮点となります。 

もし取引相手の信用が低いと、その売掛金の回収リスクが高まるため、結果的にファクタリング会社からの融資が減少したり、手数料が高くなる可能性があります。 

ファクタリングサービスを利用する際には、取引相手の信用状況を評価し、リスクを適切に管理することが求められます。 

また、ファクタリングサービスは一時的な資金繰りの手段であり、長期的なビジネスの健全性を保つには、信頼できる取引相手との良好な関係を維持することも重要です。 

​​​売掛先との関係に注意する 

3社間取引においてファクタリング会社が売掛金を回収する際回収方法や態度から売掛先が困惑する場合があります。信頼関係構築のためにも、事前に売掛先に説明を行うなど、適切なコミュニケーションを行いましょう。 

​​給与ファクタリングに注意する  

ファクタリング会社のうち、「給与ファクタリング」を行っている会社には一定の注意が必要な場合があります。 

給与ファクタリングとは、労働者が賃金を受け取る権利を期日前に一定の手数料を支払って買い取ってもらうもので、当該労働者に賃金の回収を行わせるものです。

しかし、違法な高金利の貸付けを行ったり、債権回収のために大声で恫喝する金融業者がいるなど、金融庁により警告が発されています。 

給与ファクタリングは貸付業務にあたり、貸付業務を行う業者は貸金業法にもとづく貸金業登録をする必要があります。

しかし、登録をせずに違法に給与ファクタリングを行っている会社も存在するため十分に注意してください。 

​​まとめ​  

​​本記事では、ファクタリングの基本的な概念、利用上の注意点、そして各種サービスの選び方のポイントについて詳しく説明しました。​ 

​​ファクタリングサービスが企業の資金繰りにおける一時的な手段であるという特性、そして取引相手の信用状況や回収方法、さらには給与ファクタリングのリスクといった様々な観点から利用を検討する必要があります。​ 

​​また、ファクタリングサービスを選ぶ際には、利用限度額や手数料、入金までのスピードなど多角的な視点から複数のサービスを比較検討した上で選択することが重要です。​ 

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